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生産管理システムの設計(1)生産管理の全体像

現在、弊社の標準版生産管理システムについて、生産管理機能のアップグレードを検討しています。その為に、あるていど考えをまとめる為に、中国における生産管理のシステム設計方法について、これからしばらく記事を書いてゆきたいと思います。生産管理にはいろいろなやり方、実装方法があると思います。この記事はあくまで、弊社の考えに基づき、現在想定している標準版の機能を想定しながら書いてゆきます。また、今回の記事で扱う生産管理の範囲は、生産指示(制令)から完成品入庫(完工入庫)までとし、部材調達系のMaterial Request PlanningとManufactureing Resource Planing・生産スケジューリング・内示管理などは対象外とします。また、品質管理についての機能も除外します。

今日はまず、対象となる範囲の基本的な管理の流れについて、下の図を中心に考えます。

 

1)生産指示(制令)

生産管理課は、客先からの内示情報や確定注文からの出荷計画を元に、直近の1ヶ月あるいは1週間の生産計画を立てます。これは、製造が「いつ」「何を」作るか、その為には「どの材料」が「いつ」までに「どれだけ」必要かを確認し、準備する為です。その為には、生産計画の解像度は一般的に1日単位で作成される場合が多いと思われます。1日単位の生産計画を立て、生産管理課から製造課へ「生産の注文書」に相当するのが生産指示書(中国語で制令単)と呼ばれるものです。

2)材料払出(配料)

生産指示書を受け取った材料倉庫では、材料のピッキングを行い、製造課へ払い出す準備をします。払い出す材料の品番や数量が書かれた伝票を、中国語で配料単と言います。

3)生産日報(生産日報)

多くの工場では、製造の各工程毎に毎日、製造した半製品の数量(良品・不良品)を製造現場が集計して手書きの生産日報を作成しています。半製品がいくつかの工程を経て完成する場合には、1つの半製品がそれぞれの工程で、その日の生産日報に記載される事になります。

4)材料消費(領料)

半製品が製造ラインの最終工程を終了したら、配料単により倉庫から製造へ投入した材料在庫を引落す(消費する)必要があります。製造した事により材料が消費され、製造ラインから材料を引き落とす事を、中国語で領料といいます。これを記録した伝票を中国語で領料単と言います。

5)材料払戻(退料)

ある製品の製造が一旦終了して、その製造に関する余剰材料を製造ラインに置いておく必然性が無くなった場合、製造から倉庫へ材料を払い戻す必要があります。この処理を中国語で退料と言い、それを記録した伝票を退料単と言います。

6)完成品入庫(完工入庫)

製造の最終工程の生産日報で完成品の製造数量は確定しました。しかしながら実際の工場の最終工程と倉庫の間には、また品質検査(質量検査)という工程があります。品質検査がインライン(最終工程のすぐ後ろで、流れ作業的に品質検査を行う)の場合には、両者はほぼ同じとなりますが、別の場所で別のタイミングで検査を行う場合も多く見られます。ゆえに厳密にいうと、製造終了=倉庫入庫とはなりません。また、倉庫への入庫は製造ではなく生産管理課の責任範囲である工場が一般的かと思われます。そこで製造終了後に、完成品(或いは在庫用の半製品)を倉庫へ入庫する場合には、完工入庫単という伝票で入庫を記録をする必要があります。

本日は、狭い意味での生産管理機能の手順について、入り口(生産指示)から出口(完成品入庫)までを説明しました。

次回は、実際のシステム構成について考えてみたいと思います。

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