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生産管理システムの設計(3)工程管理の導入

前記事にて、非常に基本的な生産管理のシステム構成を検討しました。しかし、生産管理において重要な製造工程の管理がありません。そこで、前回の基本システム構成に工程管理を導入するとどうなるかについて検討します。

工程管理の基本となるのは生産日報です。生産日報については、「初回の記事」で説明致しました。システム的にどのような機能が要求されるかというと、1つは手書きの生産日報の入力画面としての機能、もう一つは各工程での半製品の在庫(良品・不良品)をシステム在庫(1つの工程を1つの倉庫コードと見なす)へ計上する機能です。しかしながら、ユーザーがマスタ画面から比較的自由に工程を登録できて、それぞれの工程の進捗を管理するようなシステムのデザインはそれほど簡単ではありません。そこでまず、「1つの工程毎に生産指示から入庫までを行う」というシステム運用で考えてみます。これなら、システム的には1つの工程の管理だけを行えば良いので、システム・デザインは簡単になります。そのような、単純化した工程管理の機能を導入したシステム構成が下記の図です。

このシステム構成において、複数の工程を持つ製造ラインの工程管理を行うには、どのようなシステム運用となるかを考えています。

上記の図のように、2つの製造工程があって完成品入庫するような製造ラインの工程管理を、先に示したシステム構成で行う場合は、工程1と工程2でそれぞれ、生産指示から倉庫入庫までを繰り返す事が必要です。

最初の工程での運用は下記の通りです。

工程1の半製品を一旦倉庫へ入庫処理し、次に下図のように工程2の操作を繰り返します。

このシステム構成による生産管理は、比較的単純なシステム構成でどんな複雑な工程管理へも対応できるというメリットがありますが大きなデメリットもあります。

上記のオペレーションは、1つの製造ラインに2つの工程がある場合、工程毎に生産管理操作を入口から出口まで繰り返します。5つの工程を管理したければ、入口から出口まで5回の操作が必要になります。また、工程毎に半製品に異なる品番を振り、それに対応したBOMを作成しなくてはならず、現場への負担が増大します。

 

最初に紹介したシステム構成を少し簡略化し、製造が生産日報を入力すると、自動的に領料単と完成品入庫単まで作成しています。現場のデータ入力の負担および入力タイミングによる在庫誤差を減らす為に、このようなシステム構成へ変更したお客様がありました。

本日の記事では、簡単なシステム構成で工程中の生産日報(工程進捗と工程在庫)を管理する方法について検討しました。次回は、どうしたらシステム構成的に、複数の工程を容易かつ少ない負担で管理する事ができるかについて考えてみます。

 

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