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生産管理システムの設計(4)直線的な工程管理

前回記事で紹介した工程管理は、システム構成は非常に単純化できますので開発は比較的容易ですが、複数の工程を管理するのに現場ユーザーのデータの管理と入力の負担が大きくなる事を述べました。本日は、より軽い負担で、より容易に工程管理(工程中の生産進捗と半製品の在庫管理)ができるようなシステム構成について検討します。

このシステム構成で、下記の生産ラインのオペレーションを行うとどうなるかについて考えてみます。

1)生産指示画面から、製品全体を示す生産指示を入力。

2)領料画面から、生産指示に基づく材料の領料(材料引き落とし)入力。

3)工程間仕掛転送(在制品投料)画面で、工程1の入口に半製品の在庫を計上。

4)生産日報の画面で、工程1の入口から出口へ半製品を移動。

5)工程間仕掛転送(在制品投料)画面で、工程1から工程2の入口へ半製品を移動。

6)生産日報の画面で、工程2の入口の半製品を出口へ移動(製造終了)。

7)完成品入庫画面で、完成品の倉庫への入庫入力。

 

前回のシステム構成でのオペレーションと比較して、操作が直線的になりました。生産指示は最初に1回発行しただけですし、完成品入庫も最後に1回行うだけになりました。工程のデザインはBOM画面にて行い、それに従って工程間仕掛転送で、前の工程番号から後ろの工程番号へ、半製品の数量を移すだけの操作になりました。

システム構成的には、これでかなり簡単かつ負担の少ないオペレーションを実現できました。

しかし、ここで1つの大きな問題があります。多くの中小零細工場では、たとえ生産管理課で生産指示書を発行していたとしても、製造ラインの各工程では生産指示番号が導入されていない場合は極めて多く見られます。

通常の製造では、1日のうちで、前日(あるいは数日前から)の製造要求の残りを連続的に製造し続けている場合が極めて多く見られます。その場合、現在製造している半製品は、どの生産指示番号に該当するのかが不明な場合が少なく有りません。

手書きの生産日報(あるいは現品票)に、どの生産指示番号の製造数量かを製造現場が明記できない場合、後工程になるシステムへの入力に問題が生じます。工程間仕掛転送画面も生産日報画面も完成品入庫画面も全て、生産指示番号で紐付けされています。今日は工程1で1001個の半製品を製造したとして、システム上では工程1に前日と本日の2つの生産指示番号の注残がある場合、入力現場は間違いなく混乱するでしょう。古い番号から順番に「埋めて」行けば良いという考え方はありますが、入力するデータが1日に数十品目ある場合、1つの品目について2つとか3つの生産指示番号を古い順番から埋めてゆくのはやはり大きな負担になります。

このような製造現場の問題について、次回はもう少し掘り下げてみたいと思います。

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