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生産合同(免税手帳)の正体(1) 通関と企業の生産契約

華南では生産合同、上海・北京・大連などでは免税手帳と呼ばれるものがあります。香港を除く中国内で輸出加工貿易を行う外国メーカーが、材料を保税(免税ではありませんよ!)で材料を輸入する為に必ず必要となります。ところがこれがいったいどういうものか、身近に知っている人が非常に少なく、通訳を介して社内の通関士に聞いてみても良く分かりません。そういう訳で、名前だけはみんな知っているが、正体が良くわからないのが生産合同といえます。今回はこれについて説明します。(以下、生産合同といった場合には、免税手帳と同じ意味とします)


輸出加工貿易企業は、保税で調達した材料で生産した製品を、保税のまま販売(輸出・転廠)する事ができます。それを可能にしているのは、下記に示すように、通関とメーカーとの間で生産合同という「契約」があるからです。


日本を含む外国メーカーが材料を保税で調達して製造を行いたい場合に、通関局との間で結ぶ契約の事を生産合同と言います。合同とは中国語で契約の意味です。すなわち通関当局と結ぶ「生産契約」の事ですね。また生産合同は、輸出加工貿易企業が、材料を保税で輸入・転廠購買し、製品として輸出・転廠販売する為の法的根拠ともなります。ゆえに材料購買と製品販売はすべて、特定の生産合同番号に紐付いている必要があります。生産における生産指示・材料払い出し伝票、完成品入庫伝票なども、製品出荷時には結果としてどれかの生産合同番号に必ず紐付いている必要があります。これが通関ルールから見た原理原則です。

しかしながら工場では、営業・購買・生産部門は生産合同をまったく意識しておらず、生産合同番号との紐付け作業をすべて社内の通関部門に「後付け」で押し付けている企業が圧倒的に多いようです。この記事を読んで、「うちの会社の通関部門はやけにトラブルが多い」と感じておられる工場経営者がおられれば、ぜひ一度、社内の書類フローを見直し、個々の部門がきちんと生産合同を意識して作業を行うように「改善」される事をお勧めいたします。

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