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Articles from May 2010



ビジネスマンのクラウド活用法(2) Dropbox

私の主な仕事場は香港の会社と自宅、中国の客先とアパートの4箇所です。これを2台のパソコンを使ってカバーしていました。メールはgmail(ウェブメール)を使う事で、どこでも、別のパソコンでも、まったく同じメール内容(送受信と、未読/既読のマーキングを含む)で作業できます。gmailはクラウドアプリの代表格で、だれでも知っているので、ここではパスします。 さて、メールに次いで重要なのがビジネス文書です。会議の議事録や見積もり、提案書、仕様書などの書類ファイルは、私の場合は(通常必要としないアーカイブを除いて)全部で2ギガバイトを超えます。これらビジネス文書は、仕事へ行く先々でどんどん新規作成され、更新されて行きますので、別々のパソコンにそれぞれ保存していると、新旧のバージョン管理が困難ですし、どれが最新の書類かもわからなくなります。会社にデスクトップパソコンがあり、家や出張先はノートパソコンで作業されているビジネスマンは多いと思うので、このような悩みを抱えている人は少なくないでしょう。 この問題へのアプローチをハード的に解決しようとしているのが、自動暗号化機能付きの付けハードディスクです。これは重いし嵩張るし、こんなに容量はいらないという方は、自動暗号化機能付きのUSBメモリがあります。 私は最初、4ギガバイトのSDメモリに書類ファイルを保存して、持ち歩いていましたが、この方法にはセキュリティー上の大きなリスクがありました。。外部メモリなのにデータの自動暗号機能がなく、盗難や紛失による情報漏えいも心配でした。自動的に保存データを暗号化してくれる外付けハードディスクが販売されており、私も事務所でバックアップ用に使っていますが、重いし嵩張るので持ち歩きには不向きです。 そんな時、最新技術をなんでも試す私の同僚から、Dropboxを薦められました。これは、一人のユーザーが複数のパソコンを会社や家などで使用する場合に、ハードディスクの中の特定のフォルダの内容を、クラウド経由で、ファイル内容を同期(シンクロ)させてくれるソフト及びサービスです。 Dropboxの詳しい説明と導入方法は、こちらを参考にしてください。最初のパソコンへDropboxをインストールして、アカウント登録をすると、パソコンの”ドキュメント”フォルダの中へDropboxというフォルダが作成されます。同時に、デスクトップ上と画面右下のアイコントレイの中にも、Dropboxのアイコンが表示されます。Dropboxフォルダを開くには、どれかのアイコンをダブルクリックします。 Dropboxを利用するのは簡単です。パソコンがネットに接続された状態で、仕事で使用する可能性のあるビジネス文書を、Dropboxフォルダの中へ「移動」させるだけです。すると自動的に、ネット上のDropboxのサーバー上へ、最大2ギガバイト(それ以上は有料契約が必要)までバックアップされます。 2台目(とそれ以降)のパソコンで、このDropboxフォルダを共有するのは簡単です。こちらからソフトをダウンロードして、パソコンへインストールします。1台目との違いは、既に登録されたアカウントでログインします。すると、1台目のパソコンのDropboxフォルダの内容を自動的にコピーし始めます。数時間から1日程度、パソコンをネットにつないだ状態にしていれば、Dropboxのサーバー経由で、コピー(フォルダの同期)が終了します。 Dropboxはファイルをハードディスク上で保持しているので、ネットがつながらない客先の会議室や移動中の車の中でも使えて便利です。その一方で、パソコン紛失・盗難時に、ウェブからリモートでファイル削除する事はできません。(今後の同期を止める事はできます)パソコン本体からハードディスクを取り出して、別のパソコンの外付けドライブとして接続されると、暗号化されていないデータは読み出されるリスクがあります。これはハードディスク中身全体に言える事ですから、Dropboxの弱点とは言えないかもしれませんが。 ビジネスマンにとって非常に有用なDropboxの特徴は、ファイルのバージョン管理が自動的に行われる事です。間違って上書き保存された重要な文書でもDropboxのウェブ画面へログインして、変更履歴の画面を呼び出し、間違えて上書き保存する前のファイルを取り戻す事ができるのです。 ノートパソコンを取り替え(買い換えや新しいパソコンの支給など)の時は、Dropboxの在り難さを実感します。重要なデータをすべてDropboxの中へ入れておくと、新しいパソコンへDropboxを入れるだけで、勝手にファイルをコピーしてくれます。この時、古いパソコンが処分済みで無くなっていてもかまわないところが、Dropboxの凄いところです。 参考文献:私的なことがらを記録しますが今週、紙の書類を大量に捨てました ― 藤沢数希

ビジネスマンのクラウド活用法(1) VPN

最近は、クラウドという言葉を良く聞くようになりました。非常に簡単に説明を試みると、あなたが必要とするパソコン上の機能(メールやワープロやファイルの保存)の本体が、実際にはインターネット(雲)の中にあって、場所を変えても、パソコンを変えても、同じ機能を容易に使う事ができるソフトやサービスの事です。(こちらの記事も参照下さい) クラウドにはいろいろなメリットがあり、上手に利用する事で、間違いなくあなたの業務の生産性を向上させてくれるでしょう。ビジネスマンに、特に起業を目指すあなたに必須のクラウドソフト(サービス)を、何回の記事に分けて紹介致します。 初回は、PPTP VPNを紹介します。 中国でウェブ閲覧をしていると、アクセスできないサイトが存在する事に気がつきます。たとえば、下記のウェブサイトをクリックしてみて下さい。 1) Facebook 2) Youtube 3) Twitter 世界中で話題のサービスですが、中国政府がこれらサイトへのアクセスをブロックしており、中国内から普通の方法でアクセスする事ができません。上記のサイトは代表例ですが、中国内でおおきな会議やイベントがある時には、ネット規制が強化されて、日本にあるメールサーバーへの接続ができなくなる事もしばしばです。 このように、政府によるネット規制でアクセスできないサイトへなんとかアクセスした時に、PPTP VPNが役立ちます。 PPTP VPNはなぜ、中国のネット規制を回避できるのでしょうか。原理を非常に簡単に説明します。あなたのパソコンが中国外にあるPPTP VPNサーバーに接続すると、あなたのパソコンは「あたかも」そのサーバーがある海外からインターネットへ接続しているかのように動作するのです。政府のネット規制ファイアーウォールは、あなたのパソコンが海外にあるPPTP VPNサーバーへ接続した事は自動的に認識できますが、そこから先の何処のサイトへ接続したかを追いかける事ができません。ゆえにPPTP VPNは政府によるアクセス規制に有効なのです。 もし中国政府が、PPTP VPNのデータ自体をブロックすると、その間は、この機能は無効になってしまいますが、今のところは、日常的にPPTP VPN機能をブロックしていません。その日か来るまでの間は、有効な手段といえます。 PPTP VPNを設定は非常に簡単です。なぜなら、この機能は全てのWindowsで標準装備されているからです。パソコンの無線LANの設定画面を呼び出し、VPN接続の追加を選択して、PPTP VPNサービスを提供している業者からもらったサーバー名とユーザー名とパスワードの3つを設定画面から入力するだけです。 これから何回かの記事に分けて紹介するいろいろなクラウドサービスのいくつかは、中国内からはPPTP VPNが無いと設定できないものもありますので、興味のある方はネットでサービス業者を探すか、この記事へコメント下さい。コメント欄へ残されたメールアドレスへ折り返し資料をお送り致します。 弊社のPPTP VPNサーバーは香港に設置しています。広州-香港間のゲートウェイ経由で海外へ接続しますから、華南地区の方であれば比較的高速なインターネット接続が可能です。 追記(2010/07/02): 下記のVPNアカウント申請書をクリックして頂きますと、申し込み書のダウンロードもできるように致しましたのでご利用下さい。 ●VPNアカウントの申し込み書(VPNアカウント申込書) 参考文献: 普通の人がクラウド・コンピューティングをフル活用するための本5冊